こんにちは。いずみです!
うちのキッチンは壁面型だけど…憧れの対面キッチンにしたい!!
一度は考えたことがあるのではないでしょうか?
でもマンションのリフォームは制約が多いものです。
キッチンを壁面型から対面型に移動することは可能なのでしょうか。
マンションで希望のリフォームを実現させるためには、まず制約の有無など事前のチェックが大切になります。
そして制約をクリアしてキッチンを移動する場合、費用は一体いくらぐらいかかってくるのでしょうか。
今回は難易度の高いキッチンの移動リフォームについてご紹介します。
マンションのキッチンの悩みとは?
マンションのキッチンへの悩みにはどのようなものがあるのでしょうか。
- 光が入らないため薄暗い
- 開口部がないため、空気の入れ替えがなかなか進まない
- 狭い
- 収納不足 など
マンションでは限られたスペース内で必要な設備や居室の広さを確保しようとするので、どうしてもキッチンの快適性は置き去りになってしまっていることが多いようです。
これらの悩みを解決するためにキッチンリフォームを考えるなら、ただ既存のキッチンを入れ替えるだけでは改善は難しいですよね。
キッチン本体の移動を含めて、悩みを解決できる方法を模索する必要があります。
一戸建てでのキッチン移動についてはこちらでご紹介しています。
まずはマンション規約を確認!
マンションには共同住宅ならではの規約が存在します。
規約で、水回りの設備を移動することを禁じている場合もあるので、リフォームでキッチンを移動させることを検討し始めたなら、まず確認が必要です。
水回りの移動だけでなく、取り外しても構造に支障の出ない間仕切り壁も取り外すことが禁じられていたり、マンションのリフォームでは色々と制約があります。
規約を事前によく確認して、わからない場合は管理組合や管理会社へ問い合わせるようにしましょう。
チェックが必要な箇所は?
規約を確認した後は、どのような部分のチェックが必要なのでしょうか。
キッチンを移動させるにあたって、同時に移設や延長が必要なのが、給排水管や換気ダクト、ガス管などです。
これらを移設、延長するためには見えない部分にある程度のスペースが必要になってきます。
見えない部分だからこそ、業者に依頼して確認してもらいましょう。
床下の確認
床下には排水管を設置する必要があり、排水管にはうまく流れるように斜めに勾配がつけられています。
床下に余裕があれば、この勾配を付けた配管が可能ですが、床下に余裕がない場合は配管を延長することでうまく流れるような勾配を付けることが困難な場合があります。
この場合はキッチンの移動自体が難しくなってしまいます。
しっかり排水管に勾配がついていないと、うまく水が流れずに逆流してくる可能性もあるから、必ず守る必要があります。
天井の確認
天井も床下と同じく、キッチンの移動によって換気用のダクトを延長する必要があるので、確認が必要です。
特に構造部材である梁がキッチン周辺にある場合は要注意です。
構造部材に変更を加えることは建築基準法の観点から行うことが出来ません。
キッチンの移動はこの梁と梁の間でのみ行うことができると考えておきましょう。
建物の構造として重要な役割をしているので、取り外すことはもちろん穴をあけるのもNGです。
換気ダクトは梁を超えられないので、移動距離が長いと梁にかかって移動できない可能性があるということですね。
換気ダクト延長ができないからといって、換気口を外壁にあけることはこれもまた構造に影響するからできません。
電気配線や電力供給量の確認
キッチンには電化製品も多く、電気のコンセントがないと調理が難しくなる場合があります。
必要なところに電気配線がされているか、また必要な場所へ工事で延長することができるのかを確認しましょう。
また、古いマンションだと電力供給量が制限されている場合もあるので、リフォームを機にIHクッキングヒーターへ変更を考えている場合は、必ず管理組合や管理会社に確認を取るようにしましょう。
以前は家庭でこんなに電化製品をたくさん使っていなかったので、一軒当たりの電力量は今より少なくて済んでいました。
IHクッキングヒーターを設置すると、建築した時点で想定していた電力消費量を超えてしまう可能性があります。
壁面型キッチン→対面型キッチンへ…でもちょっと待って!
マンションは限られたスペースの中に効率よく間取りが配置されています。
なので既存のキッチンもその効率化された配置によるもの。
壁面型キッチンから対面型キッチンへ変更したとたんに不便になってしまったということもあり得ます。
では壁面型キッチンから対面型キッチンへ変更した場合のメリットとデメリットを考えてみましょう。
- 家族とコミュニケーションを取りながら家事ができる
- 憧れのキッチンを実現できる
- 無理に対面型にした場合、キッチンが狭くなって作業しづらくなった
- 収納が少なくなった
- リビング、ダイニングが狭くなった
壁面に設備や収納が設置されていると、空間は大きく使えますが、キッチンを対面型にすることで、部屋の中央よりに動かせない設備が配置されてしまうので、どうしても部屋が狭く感じてしまいます。
キッチン移動という大きなリフォームだからこそ慎重に検討が必要ですね。
悩みを解決する方法は移動だけじゃない!
今までリフォームでキッチンを移動させることについてご紹介してきました。
では、規約や構造上の制約でキッチンを移動できない場合に、悩みを解消したり、憧れを実現するにはどのような方法があるのでしょうか。
吊戸棚を撤去する
引用:まめメモ
引用:まめメモ
もし既存のキッチンが対面型なら、吊戸棚と吊戸棚を設置している天井から伸びた垂れ壁を撤去することで、採光や空気の循環を促すという方法があります。
壁面型でも吊戸棚を撤去することで、天井の照明器具からの光が手元を照らしやすくなるため明るく感じたり、吊戸棚による圧迫感がなくなることで、広く感じることができます。
吊戸棚を撤去するだけであれば、マンションでも特に問題はありません。
しかし対面型の場合の垂れ壁まで撤去してしまう場合は、こちらもマンション規約で禁じられている可能性がありますので、事前に確認が必要です。
また、吊戸棚を撤去することで収納スペースが減ってしまうので、新たな収納スペースを検討しなくてはならないことも考えておきましょう。
間仕切り壁を撤去する
引用:工房住空間
キッチンが壁に囲まれて独立している場合、間仕切り壁を撤去してリビング・ダイニングと一体化する方法があります。
LDKとすることで採光や空気の循環についての悩みは解決することができます。
キッチンとリビング・ダイニングを隔てている壁は間仕切り壁の場合が多いので、構造部分への影響はほとんどないと考えていいでしょう。
ただ、壁を撤去するということで、こちらもマンション規約で禁じられている場合があるので、事前に確認が必要です。
配膳に不便だったり、子供にお手伝いをさせるにもちょっと狭いのが難点だったりします。
家具を置くことで憧れのキッチンスタイルにする
引用:HAMILTON
キッチンを移動させて対面型キッチンにするのが難しいのなら、既存のキッチンをそのままにカウンターなどの家具を置くことで対面型風のキッチンを演出することができます。
マンションでは収納スペースを意識して確保した方がいいので、家具を選ぶ際は収納力のあるものを選ぶようにしましょう。
カウンターはテーブルタイプだと収納スペースがほとんどないから、棚の上に天板がついているようなタイプがマンションにはおすすめですよ。
キッチン移動に関する費用は?
晴れてマンション規約をクリアして、リフォームでキッチンを移動させる場合どれくらいの費用がかかるのでしょうか?
移動しない場合の工事の費用についても、併せて確認してみましょう。
方法 | 費用 | 工事内容等 |
キッチン移動 | 40~100万円
+システムキッチン等の設備費 |
・配管の延長の長さや移動距離に対する養生の面積によって金額は変動する
・元のキッチン部分の壁や床、天井の補修時、部分のみ補修なのか壁紙の色を合わせるために全面貼り換えにするのかによっても費用は変動する |
吊戸棚撤去
(壁面型キッチン) |
1.5万円~2万円
+内装費用 |
・吊戸棚のみの撤去費用
・撤去後の内装補修を部分的なものにするか、キッチン全体にするかで全体の費用が変動する |
吊戸棚撤去
(対面型キッチン) |
6~8万円
+内装費用 |
・吊戸棚と垂れ壁の撤去費用
・撤去後の内装補修を部分的なものにするか、キッチン全体にするかで全体の費用が変動する |
間仕切り壁撤去 | 3~8万円
+内装費用 |
・間仕切り壁の撤去のみの金額
・撤去した壁と他の壁との接続部分や床、天井の補修によって金額は変動する。特に床の補修が全体に及ぶと高額になる |
カウンター家具設置 | カウンターの購入費用のみ | ・カウンターを設置するのみなので工事費用はかからない
・オーダーメイドのカウンターだと40万円前後の費用がかかる |
システムキッチンの値段は、その大きさや材質によってピンからキリまであります。
素材に人工大理石が使われていたり、サイズが大きいものや充実した機能だと約300万円のものもあります。
一般的なものであれば約50~100万円くらいと考えておくといいでしょう。
「マンションリフォームでキッチン移動!?要チェック事項をご紹介!」まとめ
今回は難易度の高いキッチンの移動リフォームについてご紹介しました。
マンションは、規約などで専有部分のリフォームも制限されている場合があり、リフォームの自由度が低いです。
中でも水回りの移動はそれ自体を禁じている場合もあるので、キッチンの移動を考え始めたら、まずはマンションの規約を確認しましょう。
また、マンションでは配管類を移動、延長する際のスペース自体も限られているため、業者に依頼して確認してからリフォーム計画を進めましょう。
規約や構造に阻まれてキッチンを移動できない場合は、移動ではない方法で悩みを解決することができるので、あきらめずに検討をしてみて下さい。
マンションリフォームの制限を乗り越えて、素敵で快適なキッチンを手に入れられるといいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。